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CEFRとは?英検・TOEICなどの対照表とレベル別の英会話力を解説します

更新日2023.12.07

CEFRとは?英検・TOEICなどの対照表とレベル別の英会話力を解説します

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近年、英語関連の書籍やテレビ番組などで「CEFR(読み方は一般的にセファール)」という言葉をたびたび目にするようになってきました。

大学入試においても活用が議論されており、これから受験をされる学生の皆さんや保護者の方は気になる言葉だと思います。

「CEFRって何?」と疑問に思われている方や、初めて聞いた方もこれから CEFRについて詳しく解説していきますので、安心して読んでみてくださいね。

CEFRとは?


CEFRとは「Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment」の頭文字を取ったもので、 外国語の運用能力がどれくらいあるかを示す指標です。

外国語の習熟レベルを大きく3つに分け、それぞれをさらに二段階に分けた 合計6つのレベルで評価します。

熟練した言語使用者
C2:聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。
C1:いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。

自立した言語使用者
B2:自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。
B1:仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。

基礎段階の言語使用者
A2:ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。
A1:具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。

CEFRの良い点

CEFRは 英語に限らず、多種多様な言語の運用能力を統一した視点で評価できるので、活用しやすい点がメリットです。

海外では複数の言語を習得されている方も多いですが、同じバイリンガルやトリリンガルとひとくくりにされている方でもレベルは様々です。

いきなり相手がどの程度の能力があるのかを知るのは難しいですよね。そんな時に利用しやすいのがCEFRです。

例えば留学先で語学レベルを訊かれたら「日本語がC2、英語はB2」などと言うと、だいたいどれくらいのレベルなのか相手に簡単に伝えることができるので非常に便利です。

また、英語の試験というとメジャーなものだけでも様々なものがありますよね。

TOEIC、TOEFL、日本国内であれば英検などどれも履歴書に書くことができる信頼度の高い試験ですが、テストによって得点や級などが異なるため、「英語はできそうだけれど、どのようなことができるレベルなのだろう?」と疑問を持たれる方もいるのではないでしょうか?

そんな時にも役に立つのがCEFRです。

CEFRと各テストの相関図を見れば、異なるテストを受けている方のおおよその英語力を比べることもできますし、どのようなことが可能なレベルかも指標を見ればイメージしやすいです。

そして、グローバルな指標であることもメリットが大きいです。

例えば、「実用英語技能検定(通称:英検)」は、公益財団法人日本英語検定協会という日本の法人が運営をしていますから、日本でどれだけの知名度があっても、外国の人が広く知っているわけではありません。

海外の会社に就職するといったシーンで「私は英検2級です!」とアピールしても、相手企業からしたら「それがどれくらい凄いの?」となってしまいますが、 CEFRのレベルに直して伝えれば相手も理解してくれます

TOEIC、英検などとのスコアとCEFRの対照表


TOEICとCEFRの相関図です。この中では最もよく利用されているのがTOEIC L&Rかと思いますが、リスニングとリーディングで同じスコアだったとしてもB2以上はCEFRのレベルが異なってきます。

例えば、リスニング390点、リーディング390点という方ではリスニングはB1、リーディングはB2レベルということになりますね。
引用:https://www.eiken.or.jp/cse/

次は、英検とCEFRの相関関係です。英検というと合格か不合格に注目しがちですが、同じ級に合格していても満点で合格したのか、ギリギリ合格したのかでCEFRのレベルは大きく異なります。

例えば、3級に満点合格された方は2級合格レベルの実力も持っているという見方もできます。ぜひ受験された方は、合否だけでなく詳細もチェックされてみてください。

CFERを用いた海外の語学学校のクラス分け

海外の語学学校でのクラス分けでもCEFRが使われます。そのままCEFRの指標の6つのレベルに分けているところもあれば、B1とB2をそれぞれさらに2つのレベルに分けているところもあるようです。

レベルが世界共通の基準で判断され、クラス分けされることで、適切なレベルの学習をすることができます。

また、一般的に海外留学をするならB2レベル程度の語学力は必要と言われていますので、留学が目標であれば語学学校でB2レベルまで頑張るなどとゴールを決めやすいのも良いですね。

VERSANTと英会話


VERSANTというテストをご存じですか?

VERSANTは、世界の教育出版大手、英ピアソン社が開発した世界標準の英語テストで、世界100ヵ国以上で年間150万人が受験、米国防総省などの政府機関でも利用されています。

テストの特徴は実践を重視した内容で、発話をリアルタイムで理解し、的確に処理する能力が試されます。ご自身の英会話の能力を知りたい方にとくにおすすめのテストです。

それでは、VERSANTの総合スコアの分布を見ていきましょう。

まず、 ビジネス英語ができる上級者(58点以上)は1割弱に過ぎないという衝撃の結果が出ています。

VERSANT58点以上というと、CEFRではB2以上ということになりますので、一定のテンポで一定の量を話すことができる方は非常に少ない結果となっています。

また、英語のスピーキングが苦手な 日本人の平均レベル(36~46点)は5割程度で、CEFRのA2レベルです。基本的な情報については述べることができるレベルなので、実際に留学をして英語で授業を受けたり、仕事で使ったりしたい方はレベルアップが必要ですね。

そして英会話がほとんど成り立たない初級者(35点以下)が2割もいます。

ここで気を付けてほしいのが、TOEICや英検などのスコアでCEFRに照らし合わせるとB2レベルだから、ビジネスシーンでも通用する英語力があると過信してしまうことです。

英会話が苦手な日本人では TOEICでB2レベルでもVERSANTではA2レベルになってしまうという方も、下の表をご覧いただくと多数いらっしゃることがわかると思います。
TOEIC満点でも会話ができるとは限らないということですね。


TOEIC900点以上の人たちでも、Bのレベルの方が多数います。つまり、TOEIC900点をとっても、多くの方はビジネスレベルの英会話ができないということです。

EF英語能力指数と英会話

まずは、2022年度版EF English Proficiency Indexと呼ばれる、111の国・地域から221万人が参加した世界最大の英語能力指数ランキングで日本の順位をみてみましょう。

何位くらいだと思いますか?

日本は111か国中なんと80位です。アジア24か国の中でも、24か国中14位と上位半分にも入ることができておらず、能力レベルとしては低いという評価となっています。

この低いというレベルで可能なタスク例として、

観光客として英語を話す国を旅することができる
同僚とちょっとした会話ができる
同僚からの簡単なメールを理解できる 
ということが挙げられています。

先ほどのVERSANTの分布図からいくとうなずける結果です。英会話のレベルを上げることが多くの日本人の課題のようですね。

まとめ

いかがでしたか?こんなことが英語でできるようになりたい!という目標をたててからCEFRの指標を見てみると、ご自身が持っているスコアから必要なスコアまであとどれくらいレベルアップが必要なのかが明確になります。

また、試験によってはリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの判定する分野が異なりますので、様々な試験を受けてみて4つの分野のバランスをチェックするのも効果的です。

他の分野よりもCEFRのレベルが取れていないところを中心に強化するとバランスよく使える英語力を身につける近道になります!ぜひCEFRの指標をレベルアップに役立ててみてくださいね。

CEFR(セファール)に関しておさらい

Q&AまとめQ&A

QCEFR(セファール)とは?
外国語の運用能力がどれくらいあるかを示す指標です。外国語の習熟レベルを大きく3つに分け、それぞれをさらに二段階に分けた合計6つのレベルで評価します。 相手や自分の英語レベルを伝えるのに利用しやすいのがCEFR(セファール)ということです。
QTOEICではだめなの?
日本企業での就職や転職、日本人同士の指標には役立つかもしれませんが、グローバルではTOEICはあまりメジャーではありません。また、話す能力を測定しにくいというデメリットもあります。英検もしかりです。CEFR(セファール)であればグローバルで通用しますし、話す能力も測定できるので信頼できます。
Q日本人のEF英語能力指数は?
2022年度の日本のランキングは111か国中なんと80位です。アジア24か国の中でも、24か国中14位と上位半分にも入ることができておらず、能力レベルとしては低いという評価となっています。英会話のレベルを上げることが多くの日本人の課題のようですね。

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