多くのフィリピン人の心をつかみ、常に人気があるものと言えば「食」です。このことに異論を唱える人は、あまりいないでしょう。
人はまず食べなければ生きていけないわけですから、飲食ビジネスのマーケットは常ににぎわうことになります。今やフィリピン国内では、飲食ビジネスが雨後の筍のようにどんどんと出現しています。
多くの飲食店が新たに出店する最たる理由は、「利益」が見込めるからです。
この記事では、フィリピンで飲食ビジネスをはじめる際の人気のアイディアを提供したいと思います。ただ、すでに多くの飲食ビジネスが存在していますから、実際にはじめる前にはしっかり検討するようにしてくださいね。
すでに他のビジネスオーナーに先取りされている飲食ビジネスに後から参入しようとするなら、確立したビジネスにどう立ち向かっていくべきか、慎重に計画をたてなければなりません。一方、いっそのことまったく競合しないという戦略をたてることもできます。
ビジネスを自営していくことはけして簡単なことではなく、多くのことをきちんと計画する必要があります。固定した考え方を改め、発想の転換をする必要もあります。ビジネスを回していくための資金を失わないように、財務を適切に保つ能力も求められます。
今回はフィリピンで今から起業すれば、成功するだろうと思われる飲食ビジネスのアイデアを紹介します。フィリピンでの起業を考えている方の少しでもお役にたてれば、うれしく思います。
1.コーヒーショップ
コーヒーショップは近年、フィリピンで最も人気のある飲食ビジネスのひとつです。コーヒーショップの大手スターバックスは、フィリピンでも大人気です。なかでもフラッペ・エスプレッソ・スムージーなどのメニューに人気が集中しています。
日本では毎日のようにスターバックスのドリンクを飲む人も珍しくはありませんが、経済的に貧しい人たちが多いフィリピンでは、それはかなり贅沢なことです。
フィリピンの平均的な所得の人たちにとっては、スターバックスでMサイズのコーヒーを買うだけで、一日の所得の大半を失うことになってしまいます。そのため、いくらおいしいからと言って高価なスターバックスのコーヒーを毎日飲むなんてことは、とてもできません。
そこで、スターバックスに負けずとも劣らない質のドリンクやペストリー類を、スターバックスよりも安価に提供するコーヒーショップをはじめれば、大いに流行ることを期待できます。
その際、覚えておきたいことは、カフェで重要なのはコーヒーの美味さだけでなく、お客様の全体的な体験であるということです。コーヒーショップの起業に興味があるなら、以下のことを検討するべきでしょう。
2. 設備と道具
3. バリスタ
4. コーヒーとレシピ
5. ショップデザイン
6. ブランディング
2.ベーカリー
ベーカリーはフィリピンに昔からあり、安定した利益を見込めることがすでにわかっています。フィリピン人にとってパンは米に次ぐ主食のため、需要については心配することはありません。投資費用については購入する設備や道具にもよりますが、約70,000ペソ以上必要になります。
ベーカリーは他のビジネス同様、戦略的なロケーションが成功の鍵となります。ビジネスオーナーのなかには長期展開を狙って、あまりまだ発展していない地域にベーカリーを開く人もいます。
5~10年もすればその地域はだんだんと発展してきて人も増え、それによりビジネスの利益が上がるのです。そしてその頃には人々は他の店ではなく、あなたのベーカリーから買うことがすっかり習慣になっていることでしょう。
パン作りが得意でロケーションがよく、開業資金があるなら、ベーカリーを始める検討をしてもよいかもしれません。
3.ソフトクリーム
フィリピンは熱帯の国です。とにかく暑いです。ずっと昔、特に90年代には小汚いアイスクリーム業者が流行っていました。外でベルが聞こえると子供らは、「mamang sorbetero」(アイスクリーム屋さん)へと走り出したものでした。
現代では少し違って、アイスクリームからソフトクリームへと移り変わっています。ソフトクリームは、ソフトクリームマシンを使えば簡単に作れます。ただ、マシンの規模やブランドにより異なりますが、ソフトクリームマシンの購入に50,000ペソ以上も費用がかかってしまうことが欠点です。
ベストな方法は、アイスクリームマシン業者と契約を結び、自分の懐(ふところ)が痛まないようにすることでしょう。また、毎日100コーン以上売れるような良いロケーションを確保できるなら、1年以内にマシンの支払いは終わることでしょう。
4.焼売スタンド
焼売スタンドのビジネスは、これまでに紹介した3つに比べると必要投資額を低く抑えることができます。焼売スタンドの利点は、売り方が多いということです。
蒸し焼売、揚げ焼売
プレーン・カラマンシー・チリソース
ライスつき
焼売ライスは、その手軽さで学生に人気があります。焼売3個セットとライス、さらに1個ずつ追加オーダーできるというオプションもあります。
5.カカニン(ライスケーキ)
「何かあればとりあえずカカニン!」といわれるほどに、カカニンはどんな場にも欠かせません。カカニンを販売するビジネスを始めるなら、以下のような多くのフィリピンカカニンのなかから種類を選ぶことができます。
サピン-サピン
パリトー
エスパソル
ビコ
ブチ
キャッサバケーキ
カラマイ、など
客に直接カラニンを販売することもできますが、利益を上げたいのであればカラニンの製造を請け負うこともできます。近隣の販売店や小売店を探し、販売はそこで行ってもらいましょう。
6.メリエンダ(軽食)
メリエンダに分類される食べ物は、フィリピンにはたくさんあります。カカニンはすでに紹介しましたので、ここではお昼に食べられるメリエンダに焦点を当てましょう。
このビジネスに参入したいのであれば、戦略的なロケーションを見つけ、以下のメリエンダを販売するとよいでしょう。
フィッシュボール、スクイッドボール、キキアム、チキンボール、クェック-クェック
ギナタアン・ビロビロ、ギナタアン・マイス、ワッフル
サゴ・グラマン、マイス・コン・イエロ、サギング・コン・イエロ、ハロ・ハロ、ジュース
7.ケーキ、カップケーキ
ケーキやカップケーキを作るのが好きなら、これらを販売するビジネスの起業を考えてもよいかもしれません。バースデーパーティーや結婚式・記念日・イベントなどに合わせて、デザインをカスタマイズすることができます。
必要な道具や設備として、以下のようなものがあります。
ドウミキサー
計量カップとスプーン
ミキシングボウル
ペストリーブラシ
めん棒
キッチンタオル・ラップ
ゴム製スパチュラ
タイマー
温度計
クーリングラック
ものさし
ツイッターやインスタグラム・フェイスブックのようなソーシャルメディアを、マーケティングに有効活用しましょう。
店のwebページを作成して作品を投稿することも効果的です。また、1日あたり40ペソでマーケティングキャンペーンを行い、ターゲットとしている客層に広告を出すこともできます。
8.カレンデリア
カレンデリアとは、家族で経営しているようなフィリピンの大衆食堂です。肉系・野菜系・魚系の料理が何種類か用意されており、好きな料理を自由に組み合わせて食べることができます。
自分で食事を作る時間がない人は、必ずと言ってよいほどカレンデリアに来ます。仕事に追われて忙しい人たちにとっては、すでに調理されている食べ物を買うという選択がもっとも手軽で人気なのです。
カレンデリアで提供される食べ物は、以下のようなものです。
ビコール・エクスプレス
ボピス
シニガン
フライドチキン
アフリターダ
メニュード
カルデレータ
パクベット
カレカレ
ティノーラ
チャプスイ、など
毎日すべてのメニューを提供する必要はありません。得意な料理だけを提供し、固定客を増やしましょう。
第一週目は実験としていろいろな料理を提供し、どのような料理が好まれるかを見極めることが大切です。その結果を受けて人気のある料理だけを提供することで、利益を最大化することができます。
飲食ビジネスでは、衛生と安全性が絶対です。自宅で飲食ビジネスを始めようと思っているなら衛生に十分配慮して、食材を適切に取り扱うようにしましょう。下準備や貯蔵の際にも、衛生と安全性を優先してください。
以上、フィリピンで起業すれば儲かるに違いない! と思える8つの飲食ビジネスについて紹介してきました。これらの情報を元に、あとはあなたの創意工夫を加えて、ぜひ飲食ビジネスを成功させてみてくださいね。
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