セブ島へ留学に来る皆さん、もしくは観光で訪れる方はセブでのいろいろなアクティビティを調べているかと思います。中でも人気なのは、セブ島南部の町オスロブでの野生のジンベエザメと泳ぐツアーやアイランドホッピングなどが挙げられると思います。
しかし、人気の観光スポットは当然観光客の人数も多く、場所によっては慌ただしいこともしばしば。少し落ち着いたところでゆっくり観光を楽しみたいという方もいるのではないでしょうか。
そんな中、あまり観光地化されておらず、地元の人々の暮らしを垣間見ることができ、自然も豊かでのんびりと過ごすことができるスポットがセブからすぐの距離にあるとしたら如何でしょうか。そんなセブからすぐに行ける秘境があるのです。
その名はオランゴ。
マクタン島の東に浮かぶこの小さな島は、セブ市内とは全く違ったローカルな暮らしを見ることができます。そんなオランゴでは、メジャーな観光スポットとは異なる落ち着いたゆったりした時間を過ごすことができます。
今回はそんなオランゴ島についてご紹介します。
目次
オランゴ島ってどこ?
さて、オランゴ島がどこにあるかというと、マクタン島からわずか5キロメートルほど東に浮かんでいます。そのため、普段マクタン島の東岸にあるビーチリゾートからオランゴ島がよく見渡せます。
この小さな島では主に漁業や観光業を生業としている人たちが暮らしています。また、マクタン島への通勤圏ともなっており、マクタン島へ毎日渡って仕事をしている人たちもいます。
片道15分:オランゴ島へのアクセス
では、早速オランゴ島へのアクセス方法を見てみましょう。
セブシティから乗船場まで
セブシティからオランゴ島へ行くには、まずマクタン島へ渡る必要があります。
一番効率がいいのはセブシティからタクシーでマクタン島の乗船場まで行く方法です。オランゴ島への船便が出ている乗船場は2箇所ありますが、今回はマクタン島のリゾートホテルであるモーヴェンピック(Mövenpick Hotels & Resorts)のすぐ隣に位置する『ヒルトンポート (Hilton Port)』乗船場へ向かいます。
週末であれば道路の渋滞もさほど激しくないので、1時間ほどで到着できるかと思います。タクシー運賃は300ペソ未満くらいです。
ヒルトンポートから乗船
さて、オランゴ島へ渡るには船便を利用します。他に移動手段はありません。
タクシーでモーヴェンピックホテル前に到着。そこからすぐ隣の乗船場へ歩いていきます。
タクシーを降りるや否やアイランドホッピングの勧誘を受けますが、今回は残念ながらオランゴへ行くので丁寧にお断り。
こちらが乗船場です。
この小さな建物でチケットを購入します。チケットは片道15ペソ(約40円)。安い!
え? これに乗るの??
さて、オランゴ島へと渡る船が停泊している桟橋へと向かいます。
そして、そこで見たものは・・・
え?これで渡るの・・・?
てっきりフェリーのようなものを想像していましたが、そこにあるのはボートと呼ぶべき小型船。どうりでチケット料金も安いわけです。
船に乗り込むとまず目に飛び込んできたのが床に積まれた大量の卵。
よく見るとトライシクルも積み込まれています。どうやら島民の生活物資も一緒に積載されているようです。
いざ出発
さて、早速出発ですが、小さな船にわずかな乗客。船の上では何もすることがありません。すでにこの時点でのんびりした旅が始まっています。
こちらの家族は暇なのか船上でギターを奏でています。
そして、目の前には波一つ立たない穏やかな海。こののんびりとした景色を眺めながら15分ほど船に揺られます。
着いたはいいが、足がない・・・オランゴ島の移動手段
小型ボートの旅も程なく終了。船着場の桟橋が見えてきます。
到着すると、揺れる船に渡した板を伝って乗客が降りてきます。
さて、上陸したら早速島を散策したいところですが・・・オランゴ島にはタクシーがいません! それどころか乗用車を見かけることもほとんどありません。
では移動はどうすれば良いのでしょうか。
船着場にはトライシクルがたくさん待機しており、マクタン島から渡ってきた人たちに声をかけます。そうです、基本的にオランゴ島での移動手段はトライシクルとなります。
また島のいたるところでハバルハバル(バイクタクシー)を捕まえることもできます。交渉すれば2〜3時間貸切で島内のあらゆるところに移動することもできます。こういう時の英会話を語学学校の講師に事前にトレーニングしてもらうとスムーズに会話ができると思います。ぜひ挑戦してみてください。
実は、レンタサイクルもあります。Olango Mybike というこのサービスは、自転車のレンタルが1時間10ペソという破格の安さです。
Olango Mybike の場所はこちら。船着場からトライシクルで5分ほど南へ走ったところにあります。自転車でゆっくり島内を回りたい方はこのサービスを利用してもいいでしょう。
島民の生活を見てみよう
さて、リゾートではしゃぐのもいいですが、せっかくなのでまずは島内の様子を見てみましょう。
今回は島のほぼ中央に位置するトゥンガサリ小学校の前でトライシクルを降り、周辺の集落を散策してみます。
小さな村の民家に差し掛かると、民家の塀に何やらたくさん干されているものがあります。
近くの民家を覗いてみると、なにやら作業をしている女性たち。どうやら小さな貝を加工してアクセサリーやインテリアを作成する内職をしているようです。
オランゴ島ではこうした貝細工の加工が盛んです。作業をしていた女性の話によると、こうした工芸品はハワイへ輸出しているとのことです。皆さんが海外旅行でハワイへ行ってお土産やさんで貝の工芸品を見かけたら、ひょっとしてオランゴ島で作られたものかもしれませんね。
一方男性陣は・・・昼間から仲間と集いあって何もせずぼーっとしています。平和だ・・・。ひょっとしたら朝早く漁に出かけて日中は休憩をするのが習慣なのかもしれません。
すこし集落を歩いてみると、そこはセブシティとはまったくことなる世界が広がっています。こじんまりとした世界。そしてなんとなく時間がゆっくりと流れているよう雰囲気。
あちらこちら見渡す限り野良ヤギが歩き回っています。
こちらは集落で唯一(?)の商店の軒先。
なにやら変わった色のコーラが売られていますが・・・実はこれはコーラではなく「ガソリン」! ガソリンスタンドの数が限られている離島では、このように売られているのが珍しくありません。
しかし、間違って飲んでしまったらどうするのだ。危ない・・・
そして、オランゴ島を歩いているとたくさんの子供たちに出会います。
彼らは日本人観光客が珍しいのか、「ハロー」とにこやかな笑顔で挨拶を投げかけてきます。
まさに道行く人が皆、すれ違いざまに私たちへ笑顔を投げかけ、挨拶してきます。それは、純粋な興味から話しかけているようです。どうもセブシティの観光客相手に声を掛ける商売人とは雰囲気が違います。
またまた子供たちの登場。相変わらずのハロー攻撃の嵐です。
しかし君たち、学校はどうしたの?
「今日は午後の部だからこれからだよ」
そう、子供の人口に対して学校の数が少ないオランゴ島では、授業は午前と午後の2部に分かれています。この写真の子たちは、午後から学校に向かうグループのようです。
オランゴ島のリゾート
せっかく船で離島に渡ってきたのですから、やはりビーチで海を楽しみたいところ。
オランゴ島周辺の海はとても綺麗なので、ビーチリゾートでなくても島内をすこし散策するだけできれない海を見ることができます。
オランゴ島の住人はこんなきれな景色に囲まれて暮らしているんですね。羨ましい。
ローカルなシャララ・ビーチ
さて、ではオランゴ島のローカルビーチを訪れてみましょう。今回訪れたのはオランゴ島のシャララ・ビーチ(Shalala Beach)。
シャララ・ビーチはオランゴ島の南に位置しています。
セブのリゾート地の多くが目の前に大海原が広がるビーチとなっていますが、シャララ・ビーチの場合は入江の中にあり、マングローブが広がるラグーンといった様子です。
干潮には遠浅の海となるのでビーチサンダルで少し沖まで歩けるかもしれません。
プール完備:Sagastrand Beach Resort
シャララ・ビーチとは対照的にプールやレストランも完備のリゾートもあります。今回はそのひとつ、SAGASTRAND BEACH RESORT を訪ねてみました。
オランゴ島の西南に位置地したリゾート地です。船着場から島内のメインストリートを南へ進むと10分ほどで到着します。
入り口に大きく施設名が表示されているのですぐ見つけることができるでしょう。
施設の中はいかにもリゾートといった様相。こちらは地元のフィリピン人客よりも外国人旅行者のグループをたくさん見られます。施設も綺麗でプールもあるため、小さなお子様を連れた家族も安心して利用できます。
日帰りでもランチをレストランで楽しむことができます。メニューはシシグなどのフィリピンの定番ローカルメニューとなります。
このようなリゾート施設はオランゴ島内に数カ所あるので、ビーチを楽しみたい方は行ってみるといいでしょう。
水上レストラン
さて、ビーチを楽しんだ後はすこしお腹がすいてくるかもしれません。そうなれば、島内で美味しい食事をしたいものです。そこで、オランゴ島に来たならばぜひ行ってみたいのが、海の上に浮かんだ「水上レストラン」。
水上レストランがあるのは、オランゴ島の北東に位置するカウオイ(Cow-Oy)の集落。
この集落の海岸沿いを覗くと、ご覧の通り沖にレストランが見えます。
レストランに渡るにはボートに乗船します。近くにボートの船頭さんがいれば声をかけてみましょう。
ボートでレストランへ渡ると中は意外と広く、竹を組んで作られた床の隙間から海面が覗いています。
店内には生け簀があり、中には採れたばかりの魚介類がたくさん並んでいます。中には大きな魚もみられ、食欲をそそります。
このレストランでは、生け簀の中の魚介類を選んで調理してもらえます。気に入った魚やエビなどがいれば、店員に声をかけて調理してもらってもいいかもしれません。ただし、値段はその時の「時価」。観光客向けのレストランということもあり、決して安いとは言えません。
野鳥の王国
最後にご紹介するのは、野鳥の王国としてのオランゴ島の一面。実はオランゴ島は渡り鳥保護区として有名でバードウォッチングの名所として世界中から野鳥愛好家たちが訪れています。
渡り鳥は、シベリアを始め中国や日本などアジア各地から越冬のためにこのオランゴ島へやってきます。それもこのオランゴ島の美しい自然が残されているからこそ実現できることです。
野鳥を数多く見ることができるのは、自然保護区である Wildlife Sanctuary です。トライシクルのドライバーに伝えれば連れて行ってもらえます。
こちらが入り口。保護区の入場料は100ペソとなっています。
この保護区には約100種類にも及ぶ野鳥が生息しており、その約半数の50種ほどが渡り鳥だそうです。こうした多種多様な野鳥などは都市部のセブシティではなかなか見ることができません。しかし、マクタン島から15分の船旅で渡って来られるこの近距離にこうした大自然があるのは驚きです。
まとめ
リゾートアイランドとして名高いセブでは、観光スポットや各種アクティビティがかなり充実していると言えます。そのため、世界中から観光客や留学生が押し寄せてどの観光スポットも大人気。
そうした観光スポットでたのしいアクティ日を過ごした後にすこし落ち着いた場所を楽しみたい、また留学ですでに数ヶ月も滞在していると、もう大抵の観光地は行き尽くしたという方はオランゴ島へ行ってみてはいかがでしょうか。
セブシティからすぐの目と鼻の先の距離に広がる別世界。ぜひ実際に現地へ行って体験してみてください。
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