2020年 10月26日 月曜日
俺のセブ島留学 学校 学校代表寄稿 イギリスに1年留学したらどれだけ英語力が伸びるのか?

イギリスに1年留学したらどれだけ英語力が伸びるのか?

初めまして、セブ英語倶楽部の共同オーナー&英語講師の青木啓次と申します。

2016年にセブ英語倶楽部を創業して以降、私は英語講師として3年以上日本人のお客様に英語を教え続けています。英語だけでなく、英語学習方法や私の海外生活やビジネスの実体験も皆さんとシェアしています。

そんな中、私が常に大切にしているのは「英語学習者」という視点です。

私は帰国子女ではありません。苦労して英語を身につけた非帰国子女です。

ですから英語講師である傍ら、常に皆さんと同じ「英語学習者」なのです。カリキュラムを作る時も、実際に授業で教える時も常に「英語学習者」の視点を忘れないように心掛けています。

そんな私の英語学習歴の中で、紛れもなく一番ハードで、圧倒的に多くを学んだのはイギリスでの大学院生活でした。

この記事では、私が英国でどんな生活をして、どう英語力を伸ばしていったのか、余すところなく皆さんとシェアしたいと思います。

イギリスに1年留学したらどれだけ英語力が伸びるのか?

イギリスに1年留学したらどれだけ英語力が伸びるのか?
さて、今回は『イギリスに1年留学したらどれだけ英語力が伸びるのか?』という命題についてお話したいと思います。現地での生活や大学院生活を中心に、事実を淡々と書いていきたいと思います。

最初に断っておきますが、この記事は学歴を自慢するために書くのではありません。

あまり知られていない地味な留学生活と、ネイティブの国で体験した英語での苦闘ぶりをありのままに開示することが主眼です。

まずは、基本データから。

・留学先:サウサンプトン大学 大学院
・専攻:MBA
・英国滞在期間:14ヶ月
・留学スタート時の英語力:IELTS 7.0

MBAの卒業生って意外と起業する人が少ないのです。ほとんどの人がサラリーマンに戻っていきます。そして、日本のサラリーマンは超人的に忙しいので、ブログ等で情報発信する時間も体力もないのです。

これが「卒業生発の体験談」が学校やエージェントが発信する情報よりも極端に少ない理由だと思います。そこで、暇な?私がMBA卒業生を代表して現地生活を綴っていこうと思います。

まず、私が留学したのはイギリスのサウサンプトン大学のビジネススクールです。上述の通り、大学院ではMBA(経営学修士号)を学びました。イギリスで生活した期間は全部で14ヶ月です。42歳で会社を辞めての熟年留学でした。

最強の英語習得法とは?

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まず、英語力向上という点でのイギリス留学についての私の結論は、

1. 英語力が伸びたという実感はなかった。
2. ただ、イギリス英語には圧倒的に慣れた。
3. 度胸はついた。世界中どこにいっても英語だけでやっていく度胸がついた。

まずは、『1. 英語力が伸びたという実感はなかった』について。これ本当です。大半のノンネイティブのクラスメイトが同じことを言っていました。というのも、大学院は英語を「勉強する場所」ではないからです。英国の大学院は「英語で学ぶ」場なのです。

ですから、英国留学のために「事前に勉強して蓄えた知識とスキル」を現地で最大限活用して「なんとか生き延びる」、そんな感じでした。

イギリス生活は全部英語でした。

これ当たり前ですが、フィリピンとは全然違います。フィリピンには多くの日本人がいて、ビジネスの顧客やパートナー・協力先が日本人であることが多いのです。

実際に私は普段セブではほとんど英語を使いません。まあ、実際には最低限の英語は使っているのでしょうが、イギリス時代に比べたらきっと3%くらいです。

ここで、私が確信している『最高の英語習得法』を開示しましょう。それは、

日本語を話さないことです。

これは本当に効きます。きっと経験者の方は頷きながら読んでくれていることと思います。

アジアでは多くの日本人が生活していますが、おそらく「日本語なしの生活」を送っている人は少ないでしょう。アジアでは日本のプレゼンスは大きく、日本人も多いので、日本人ネットワークで生きていけるのです。

言うまでもなく、アジアで働く日本人の英語力がそれほど高くないことの最大の理由がこれです。

一方、地球の裏側にあるイギリスではジャパニーズ・アドバンテージは完全にゼロです。「郷に入れば郷に従え」の通り、英語を使わないと何もできません。

ロンドンの日本食レストランですら日本人がいることは超稀です。スーパーに行っても、バスに乗っても、食事に行っても、手加減無しのネイティブ英語が飛んできます。これを1年以上やるのです。キツイですが慣れないはずがありません。

更には、私が選んだコースは『泣く子も黙る?』と言われるMBA。実は、私がMBAを選んだ理由は一番厳しいと思ったからなのです。

では、実際にMBAの生活について話していきましょう。これは、MBAに限らず欧州の大学院への留学を考えている人にとっては有益な情報だと思います。

泣く子も黙るイギリスでのMBA生活

泣く子も黙るイギリスでのMBA生活
まず、イギリスを含むヨーロッパの主要国の大学では、修士号(マスター)を1年で取得できます。一方でアメリカは2年必要です。

多くのイギリス留学組は、この「アメリカの2年」を嫌って英国を選んでいると思います。アメリカに行けば、単純に費用は2倍になりますし、社会人にとって2年のキャリアブランクは色々響きます。

そして、結果論ですが2年は長過ぎます。私は1年で丁度良かったです。実際に、最後の方は大学院の勉強に少し飽きていました。

英国の大学院は3学期制です。

・1学期:9月中旬~12月中旬 
 *年明けにすぐテストなので正月休みもクソもありません。

・2学期:1月中旬~5月中 
 *4月中旬にイースター休暇、5月末にテスト

・3学期:卒論
 *確か9月20日頃に提出

私が通ったSouthamptonの場合は、1科目(「モジュール」と言います)を1週間か2週間で終わらせ、次のモジュールに移行するという流れでした。授業は月曜~木曜までの週休4日でした。

ですから、モジュールそのものが被ることはないのですが、Assignment/アサインメント(課題)は被りまくっていました。酷い時で4つくらい重なっていたかもしれません。締め切り間近になると、みんな悲壮感漂ってました。

MBAの単位取得は、アサインメントか試験の点数で決まります。評価は下記の通り。

・Distinction:優 70点以上
・Merit:良 60-69点
・Pass:可 50-59点
・Fail:落第 49点以下

そして、アサインメントとは基本Essay /エッセイ(小論文)です。このエッセイ、個人エッセイだけでなく、グループ・エッセイもあります。そして、モジュールによってはグループ・プレゼンもありました。

正直、授業はそれほど辛くありません。MBAは大人が来る場所なので、重要なのは「結果」なのです。つまり、究極には授業に出なくてもアサインメントと試験で及第点を取れば単位は取れるのです。

と言いつつ、このアサインメントと試験が大変なのです。試験があったのは、全部で4モジュールでした。

2時間英語を書きまくるMBAの試験

2時間英語を書きまくるMBAの試験

1st semester
・Accounting: Measuring & Managing Performance
・Corporate Finance

2nd semester
・Decision Modeling and analysis
・HR/ Managing People for Performance

試験は、1モジュール2時間。そして、こ2時間が足りないことはあっても余ることはありません。2時間ノンストップでひたすら回答(小論文)を書くのです。回答用紙10ページ以上は書いたように思います。2時間英語を書き続ける、今では絶対できませんね。

そして、試験勉強は過去問をやります。どのタイプの問題が出るか分からないので、入手できた限りの過去問は徹底的にやりました。また、上記のモジュールの名前を読めば分かる通り、結構「数学」の要素が多くこれには苦労しました。

文系の私が数学の勉強をするのは20年ぶりです。留学中の年末年始は、Youtubeで下記のようなファイナンスや会計系の動画を見つけて勉強したのを覚えています(動画は勿論全部英語)。

『Cash Flow Statement Tutorial in 3 Easy Steps: Understanding Cash Flow Statement Analysis』

クラスメイトの中には、まずは母国語で勉強する人もいましたが、効率が悪いですね。というのも、知らない用語があれば母国語と英語の両方で覚えなければならないからです。

私は英語の勉強のためにMBA に行ったので迷わず英語のみで勉強しました。英語の動画を観ることに抵抗が無くなったのも、この経験が大きいかもしれませんね。

膨大な読書量が求められる課題(エッセイ)

膨大な読書量が求められる課題(エッセイ)
次に、エッセイ(アサインメント)。一言で言えば、MBAとはエッセイ(小論文)との戦いです。

極端な言い方をすれば、MBAの1年はずっとエッセイと格闘していました。エッセイが課されたモジュールは下記の通りです。短くて1500文字、長いもので5000文字くらいあったと思います(参考までにIELTSのライティングのTask2でもせいぜい250文字です)。

・Effective Leadership
・Organizations in Global Context
・Contemporary Marketing
・Quality & Operations Management
・Strategy
・Assessing Long Term Value Creation
・Project Management
・Application

エッセイで高得点を取る唯一の方法は、文献(論文や本)をたくさん読むことです。

欧米の大学のエッセイでは、実際に読んだ文献を参考文献としてリストにする必要があります。そして、エッセイには実際に読んだ証として「引用」をこれでもかと入れる必要があるのです。

ざっくりですが、100文字あたり1文献読めば、高得点が狙えます。勿論、内容にもよりますが英国の高等教育では「自分で勉強すること(読むこと)」が求められるのです。

以上から、私は文献を読みまくりました。もうノーチョイスなのです。読むしかないのです(泣)。最初の頃は本当にキツかったのですが、人間って慣れる動物なのです。

そのうち、学術書を1日100ページくらいペロリと読めるようになりました。スキミングとかスキャニングという「飛ばし読み」のテクニックもいつの間にか身につきました。現実的に全部は読めませんから。

英語の学術書はそれほど難しくなく、IELTSで7.0くらい取れる人なら十分読めます。一方で論文(ジャーナル)の英語は難しくて苦労しましたね。こうして、エッセイを1本書くのに、70%をリーディング、30%をライティングに費やしました。

そして、一番しんどいのがグループ・ワーク。具体的には、グループ・エッセイとグループ・プレゼンがあります。5人の国籍が異なるメンバーがチームになって1本の作品を作り上げるわけです。

想像頂けると思いますが、これがとっても大変なのです(笑)。

英語という点では、スピーキングとリスニングが圧倒的に鍛えられます。だって、ガチの議論ですから。失敗すれば単位が取れないのです。実際にグループ・プレゼンの準備が間に合わずに単位を落としたチームもありました。

私は他人に振り回されるのが嫌なので、いつも率先して仕切り役&纏め役になっていました。

ですから、締め切りが近い時期などは、メンバーに寝る前に私宛てに自分のパートのエッセイを送るように指示し、私は朝6時頃からそれをチェックし纏め、当日の授業が終わった後に打ち合わせをして、また修正の指示を出す、そんなサイクルで生活していました。

多分、私と組んだメンバーは楽だったと思いますね。実際によくそう言われました。私の指示に従っていれば単位が取れるのですから。実際、どのアサインメントも点数は良かったです。

正直、MBAのプレゼンなんて英語である点を除けば、日本での「リアルなビジネスプレゼン」に比べればお茶の子さいさいでしたね。

100ページに及ぶ修士論文

3学期のDissertation/修士論文は楽勝でした。だって、他人の面倒を見る必要がないのですから。

ざっと60文献読んで、7月末には15,000文字(A4で100ページ程度)を仕上げて、イギリス人の知人に校正/proofreadingを依頼して、私は欧州旅行に出かけました。

サウサンプトンに戻って8月末には論文を提出したのですが、当然、私が提出第1号でした。点数もDistinction(70点以上)には届きませんでしたが66点とまずまずでした。

圧倒的に楽しいMBAの授業

圧倒的に楽しいMBAの授業
最後に授業について触れておきます。一言で言って、楽しかったです。

中には退屈な授業もありましたが、約20年ぶりに受ける「教室での授業」にいつもワクワクしていました。教授もノンネイティブに配慮して、多少はスピードを落として話してくれる人が多いので問題ありません。

たまに、イギリス人同士の議論が白熱して早口になり、ノン・ネイティブが完全置いてけぼりを食うこともありましたが(笑)。

英語スキルで言えば、リスニングのトレーニングには良かったと思います。講師はイギリス人が多かったですが、他にもアメリカ人・ドイツ人・イタリア人・トルコ人・オーストリア人・マレーシア人等がいたことも英語の勉強にはプラスでした。

英語のリスニングで大切なのはやはり「集中力」です。集中していればかなり聞き取れます。そして、自分を集中させてくれるのが「興味」なのです。この点ではMBAを選んで正解でした。

やはり、ビジネスには強い興味がありましたから。リスニングで伸び悩んでいる方への私のアドバイスは「興味ある分野の英語を聞きましょう」です。

ざっくりですが、これが英国MBAの1年の足跡です。

これだけやれば、イギリス英語には慣れます。というか、イギリス人の真似をしないとスーパーとかでも英語が通じにくいので慣れるしかなかったのです。

そして、この圧倒的な場数が「世界中どこにいっても英語だけでやっていける」という(根拠のない?)自信を育んでくれました。

もう一度言います。

圧倒的な場数です。

私の英語はまだまだ下手ですが、何とかやっていけるレベルにはあります。まあ、これが私の自分の英語への自己評価です。

留学とは最高の投資

留学とは最高の投資
英国在住時、他の学部の方も含め5名の日本人の友人がいました。なんと、そのうち3名は「子連れ留学」でした。

英語を話せない家族の面倒をみながらの学業、大変だったと思います。外国人のクラスメイトも「娘が泣いて学校に行かなくて困る」とかよくこぼしていました。

そんな彼らをみていると、「仕事が」とか「家族がいるから」とか何の言い訳にもならないことを気付かされます。

留学で迷っている方、留学は最高の投資の一つです。

少なくとも私は、世界中に広がる人脈と、英国MBAを乗り切ったという実績と、それに裏付けられた度胸を手に入れることができました。まあ、何よりもイギリス生活を最高に楽しみました。

ガチで英語を話せるようになりたいなら、イギリスへの大学院留学という「手段」、個人的には超オススメです。

まずは自分で勉強して(独学)、次に「英語を学ぶ学校」に行って、最後に「英語が話せる人が集まる、英語で何かを学ぶ場所」に行って仕上げるのです。

仕事に追われて「なかなか勉強する時間がない」とぼやくなら、すっぱり会社を辞めて1年イギリスにでも行った方が早いですよ。

僕はもういい歳なので2回目はありませんが、あと10年若かったら多分もう1回行きますね。そのくらい『エンターテイメント』としても最高です。
 
青木啓次(セブ英語倶楽部 共同オーナー/英語講師)

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青木 啓次 (セブ英語倶楽部)
青木 啓次 (セブ英語倶楽部)
セブ英語倶楽部 共同オーナー/英語講師千葉県出身。

早稲田大学法学部&英国サウサンプトン大学MBA卒。 世界で最も認知されている英語講師資格『ケンブリッジCELTA』を保有。また、NSCA認定パーソナルトレーナー資格を待つ体作りのプロ。ベンチプレス100kg。訪れた国40カ国以上。

セブ在住は6年、2016年に共同経営者と共にセブ英語倶楽部を創業し「セブで一番親切な学校」を目指しています。

著書に『37歳/半年でIELTS 6.5  42歳/英国MBA留学 を実現した英語勉強法』、『フィリピン留学の成功者たち』(いずれもAmazon Kindle電子書籍)。

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