はじめまして、DAREDEMO HEROスタッフの内山と申します。
私は2年前の台風30号の支援活動をきっかけに、セブと出会いました。その際一緒に活動をさせていただいたDAREDEMO HEROの理念に共感し、日本での仕事を辞め、こちらでお手伝いをさせていただくことになりました。まだ1年ちょっとですが、毎日子供たちの笑顔に囲まれ、楽しく活動させていただいております。
今後、少しづつ私たちの活動をご紹介させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします!
苦痛のランチタイム
さて、このお弁当を見て、皆さんはどう思われますか?

DAREDEMO HEROのお弁当写真
日本では、手の込んだカラフルなお弁当が「母親の愛情」とされるなか、このお弁当は日本であれば「母親失格」なのかもしれません。しかし、私たちの支援するフィリピンの貧困層の子供たちにとって、このお弁当はかけがえのない「パワーの源」なのです。
小学校時代、給食は私達日本人にとって学校生活の中で一番の楽しみでした。しかし、ここフィリピンには給食制度がありません。また、南国のこの国ではお弁当を持参する習慣もありません。
そのため、昼休みになると各々自宅に戻って家族と一緒にご飯を食べたり、親が昼食を学校に届けます。そのメニューは基本的には、たくさんのご飯と、少しのおかずです。

公立小学校の昼食時の様子
しかし、貧困層の子供たちは、このようなお弁当すら口にすることができません。
1食にかかる最低15ペソ(約40円)程度を、親が子供のために用意できないのです。そのため、子供にとって1番の楽しみのはずのお昼休みは、貧困層の子供たちにとっては、1番の苦悩の時間となります。
クラスメートが美味しそうにお弁当を食べている中、自分だけが小さなお菓子や、時には水道水を飲んで、空腹を凌ぐしかすべがないのです。
当然、空腹の状態で午後の授業を受けても集中できるわけもなく、成績は降下の一途をたどります。そこで子供たちが思うことは「貧困であるが故に、自分には何もできな」ということ。貧困層の子供たちは、それまでにも「貧困」という理由で、たくさんのことを諦めてきました。
そして、最後に自分の夢すら諦めざるを得ないのです。
私達が提供しているミールプログラム
私たちDAREDEMO HEROでは、子供たちに毎日無料で昼食を提供しています。

昼食風景 HERO’S HOUSEで昼食を食べる子供たち

昼食風景 HERO’S HOUSE2でお弁当を届けている様子
子供たちにとって、苦悩の時間であったお昼休みが、待ち遠しい楽しみの時間に変わりました。子供たちは午前の授業が終わると一目散にHERO’S HOUSEにやってきます。
ところで、DAREDEMO HEROではキッチンスタッフを雇っていません。
では、誰が36人の奨学生の昼食を作っているのか?
それは、奨学生のお母さんたちです。

料理中のお母さんの写真
「愛する子供のために、美味しいご飯を作りたい」という母親の気持ちは世界共通です。
DAREDEMO HEROでは、そんなお母さんたちが、ローテーションを組んで子供たちの昼食を作っています。
これまで昼休みに寂しい思いをしていた子供たちも、HERO’S HOUSEに来れば、自分や仲間の母親に会うことができ、寂しい思いをすることもなくなります。そして、お腹いっぱい・エネルギー満タンで午後の授業を受けることができます。

ちょっと粗末に思えるこのお弁当でも、子供たちにとってはとても大切なんですね。
お昼に食事を提供する・・・・たったこれだけでも、このお弁当が子供たちの未来を変える、希望の光となっています。
現在、皆さまのご支援により36人の子供たちに毎日無料の昼食を提供できております。
DAREDEMO HEROでは、子供たちが食の心配をすることなく勉強に集中できるよう、今後はより多くの子供たちの支援をしていきたいと考えております。是非、皆さまのご支援を頂けると幸いです。
ご支援方法の詳細は、こちらをご覧ください。
http://daredemohero.com/support/
今後も私たちの活動を少しずつご紹介させていただきます。引き続きよろしくお願いいたします。
DAREDEMO HERO
スタッフ JUNKO