こんにちは、Mademoisellと申します。
私はオーストラリアに1年と半年ほど、ワーキングホリデーVISAを使って滞在していました。日本にいる時から「オーストラリアでは、仕事や生活スタイルを通じて語学をUPさせたい」と考えていたので、フィリピンで6ヶ月ほど、語学学校に通ってから行く事にしました。
私がオーストラリアの色んな都市に滞在した結果、語学力UPする場所としてオススメするのはファームです。
「ファームって人と喋るイメージないんだけど!?」と意外に思っている人も多いと思います。しかし、実際に私だけでなく、私の周りの友人たちの英語力もUPしました。まずは、都会に行った時の失敗談を紹介した後、ファームで働く3つのメリットをご紹介したいと思います。
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1.始めの地に都会を選んだのは失敗!経験者が語る失敗談
私が始めて訪れた都市はシドニー。シドニーを選んだ理由は、都会であれば仕事がすぐ見つかり、友達もすぐに出来ると思ったからです。そう思っていたのにも関わらず、仕事探しも友達探しも両方とも苦戦。
都会は、仕事募集も多いですが現地人やネイティブスピーカーである、イギリス人、カナダ人、アメリカ人とも対等に競い合って、仕事を取らなければいけません。このような国の人たちと比べると、私の英語力はネイティブに全く及びませんでした。
当時の私の英語力は、IELTSスコアで例えると6.0程度。つまりは、英語は喋れるけど、ネイティブではないレベルです。
1-1仕事選びの失敗談
私は語学力をUPさせる事を目的とした仕事探しをしていたので、「出来るだけ会話が多い仕事」を探していました。そうなると、ウェイトレスや営業、もしくは子供の子守もいいかなと思っていました。
しかし、このようなジャンルの仕事の中から、すぐに仕事を得られるような仕事は、日本に関係する仕事。日本食レストランや日本企業のものばかり。それでも、お客さんは色んな国の人がくるから、英語をたくさん喋るだろうと思って、日本食レストランで働くことを決めました。
始めは緊張していたものの、2週間ほど経つと仕事にも慣れました。そこで気付いたのが、同じような英語しか喋っていない事です。接客業は結構喋る事が多いと思っていましたが、高級レストランでもない限り、料理やワインの内容をいちいち説明したりしません。
ある程度、接客英語さえ覚えてしまえば、後は同じ作業の繰り返し。そして、周りの働くスタッフも日本人が多いので、このまま続けても英語が上達しないと感じました。
1-2都会では、友達が思ったように出来ない
仕事が日本食レストランであったとしても、普段の生活の中で英語が上達する環境があれば、全く問題はないと思っていました。語学学校に行かない代わりに、仕事以外の時間は英語を独学で勉強したり、友達を作ることに一生懸命になりました。
「友達というのは、作ろうとするものではない。自然に出来るものだ」と言う人もいます。しかし、自然に出会えるきっかけが少ないので、自分から積極的にならないといけません。
当時はシェアハウスに住んでいたので、5人の女の子と家の中で会話を楽しんだり、友達のパーティーに参加したり、友達の友達を紹介してもらったり、イベントに参加したりと、思いつく限り私は色んなところに顔を出すようにしました。
しかし、このような出会い方で出会った女友達というのは、仲良くなっても頻繁に会いません。それはお互い別の仕事を持っていて、スケジュールが合わない事も多いからです。
そして異性の場合は、大抵下心を持っています。女性として始めから見ているので、「友達」と呼べるものをこのような出会い方で生み出すのは難しいと感じました。女友達と呼べる人は、シェアハウスに住んでいた人達と職場の人、それにプラスして数人。
日本人以外の女友達の数といえば、10人くらいしかいませんでした。私には、それが満足できる数ではなく、もっと友達と会話を楽しめる環境が欲しいという思いが強くなってきました。
2.ファームは国際交流の場所に最適♪友達がすぐ出来る
シドニーで4ヶ月過ごした後、自分の英語の上達の遅さに苛立ちを覚え、何か行動を起さないとと思っていた矢先、目に留まった友達のFacebook情報。友達の写真には色んな国の人がたくさん写っていて、なんだか毎日楽しそうでした。
すぐに友人に連絡を取ってみたところ、ファームで働いているとの事。「英語力を上達させるのであれば、環境を整えないといけない!」そう思って、友達のいた「TULLY(タリー)」という街に向かうことに決めました。
2-1.インターナショナルな環境で各国のなまりある英語を勉強!
TULLYはオーストラリアのケアンズ市内から、南へ180kmほど離れた場所にあります。ケアンズからバスに乗って2時間ほどで着く小さな田舎街。この街は年中暖かく、バナナが収穫できることで有名です。
このバナナファームで働こうと欧米諸国の人たち、アジア人、色んな国の人が来ています。アジア人も多いですが、どちらかと言えば欧米諸国の人が多い印象です。
ファームで3ヶ月以上働くと2年目のビザを更新することが出来ます。「オーストラリアが好きだ」と少しでも感じだ人は、この制度にメリットを感じて、ファームに足を運びます。その為、ファームにはいつも人が集まっているのです。
ほとんどの人が2年目ビザの取得目的で訪れますが、他にも喋れなくても仕事が見つけやすい事やお金が貯まりやすい事、暖かい場所や自然が好き、男性の場合は肉体労働で筋肉がつけられるなど、様々なメリットを感じて来ています。
色んな国の人が集まる場所には、英会話UPする秘訣が沢山あります。まずは、色んななまりのある英語が聞けることです。日本は、なまりある英語はよくないと発音を重視しがちですが、ほとんどの人がなまりを持っていると言っても過言ではありません。
ネイティブにもなまりがあります。イギリス英語とアメリカ英語でも全く違いますし、オーストラリアも違います。イギリスの近くにある国、ウェールズ、スコットランド、アイルランドなどのネイティブの発音は更に、聞き取りずらいと感じると思います。
私はフィリピンで勉強してリスニングには多少の自信あったにも関わらず、彼らネイティブのなまりを聞いたら分からない事が、たくさんありました。それは、私はいつもハッキリとした英語を聞いていたからです。
学校の先生たち、テキストのCDなどは、私達が分かりやすいようにハッキリと発音して喋ります。しかし、実際ほとんどのネイティブスピーカーは喋るのも早く、なまりがあります。
特に、私のようにアメリカ映画をよく見る人は、イギリス人の独特なイントネーションとアクセントは大変聞きずらいと思うはずです。ファームにはもちろん、私が上記で挙げたようなネイティブスピーカー達が私と同じように働いています。
働いている最中、昼食の時間にも会話する機会がたくさんあります。始めの方は何を言ってるのか分からないこともあり苦戦していましたが、ずっとなまった英語を聞いていると耳が慣れてきて聞けるようになります。
ネイティブスピーカー達だけではありません。
韓国、台湾、中国など私達の身近なアジアの国の人たちもなまりがあって、聞きずらいこともしばしば。しかし、彼らときちんと向き合って話すと、なまりが分かるようになります。ファーム生活を通じて多くの国のなまりに慣れて、色んな国の人たちとの会話を楽しめるようになります。
英語を学びたいと思う人の中で、「アメリカ人と話したい」や「イギリス人と話したい」など特定の国の人たちと話したいと思う人はいないはずです。
「国際交流を楽しむ手段の1つとして英語がある」と考えているのであれば、色んななまり英語が分かるようになるのも英語を学ぶ上で大切です。この色んな国の集まる場所がファームという場所なのです。
2-2.同じ時間を共有すればするほど、仲良くなる
TULLYの場合、バックパッカーの部屋数から予測しても500人ほどバックパッカーが来ています。このような小さい街に500人ほどのバックパッカーが来て、同じ仕事をして、同じようなご飯を食べて、同じような生活を続けて、仲良くならないわけがありません!
この状況は昔、中学校や高校の時に経験した合宿所と似ています。
同じ仕事をして、同じ環境にいて、同じようなご飯を食べていれば、自然と会話も弾むと思いませんか?人は、同じ時間を共有すればするほど、仲良くなります。その時間を長い間共有できる、きっかけをつくれるのがファームなのです。
特に語学力を伸ばすのであれば、バックパッカーに宿泊するのがオススメです。人の出入りも多く、部屋も誰かと一緒にシェアすることになります。部屋の中でのちょっとした会話が増えることで、自然と仲良くなれるチャンスが作れます。
例えばバックパッカーに宿泊した場合、起きる時間も、ご飯を食べる時間も、仕事に行く時間も、夜寝る時間もほぼ一緒。フリーの時間でも、食堂には30人くらいの人が集まっているので、そこに行けば誰かと話す事が出来ます。
シドニーではシェアハウスの友達と会話をするとしても、彼女たちと同じ仕事をしているわけではないので、生活リズムもバラバラ。1日の中で会話する人もいれば、全く会話しない事もよくあります。
このような都会のライフスタイルと比べると、ファームでは友達と英語を話すきっかけが多く、その差は大きいと言えます。
私の知り合いの日本人に、全く英語を勉強しないままファームに来た人がいます。彼は英語を学びたい一心で、日本人と喋らない事を徹底しました。1ヶ月後の彼を見て私はビックリしました。
欧米諸国の人たちと一緒にいた事で、上達したのは英会話だけではありません。欧米諸国の文化を感じさせるような会話の仕方、自分の意見をハッキリと持って伝える事を身につけ、彼らと対等にディスカッションしていました。
彼は友達と過ごすことで、欧米文化を学び、少しずつ自信をつけていました。私は、この自信をつけるという事は、英語学習に何よりも重要だと思っています。英語を知っている人でも、喋る自信がないと、グループ会話で発言できない人も多いです。
典型的な日本人タイプの人であれば、人に会話をゆずってしまったり、他の人の意見に同意することが多いです。
英語を学ぶのには、欧米文化を学ぶ必要もあります。彼らのように自分の意見をハッキリと伝える練習をしないと、いくら英単語を知っていてもコミュニケーション力には反映されません。
この力を身につけるのは、どれだけ話す努力をしたかと、彼らとどれだけ長い間一緒に過ごしたかが大きく関わってきます。
2-3.オーストラリア人との交流もいっぱい
「私は、オーストラリアの現地の人と話たい」と思っている人。もちろんファームのボスやマネージャー、事務で働いている人たちはオーストラリア人です。その為、ファームでの説明や指示の際には、オーストラリア人の英語を沢山聞くことが出来ます。
TULLYに限らずファームはどこも田舎町です。通りを歩く人がすれ違うだけでも「HELLO」と声を掛け合います。これは都会には絶対に見られない光景です。
私がいたTULLYの町では、週1回バーでポーカーの大会が行われ、現地の人たちも多く参加していました。このようなイベントごとに参加するだけで、簡単にコミュニケーションが出来ます。
そして小さな町なので、外に出れば必ず知り合いに会います。スーパーは1店舗しかない場所です。スーパーに行けば、必ず誰かに会います。1度しか会ってない人でも、もう1回見かければ気軽に挨拶するものです。
「あれ?確かポーカーにいた子だよね?今週はポーカー行くの?」などと話すきっかけも多くあります。もちろん、ホームステイ先も探せるので、オーストラリアの人たちと住みながらファームに通う事も可能です。
3.貯金もしっかりと出来る♪オーストラリア1周の旅行資金に!
オーストラリアのファームで働くメリットの1つは、貯金が出来る事。2年目のビザを取るとなると、最低でも3ヶ月働く必要があります。3ヶ月働けば43万は貯金できます。
3-1.3ヶ月働けば 43万円は貯金できる
オーストラリアの最低時給は17.29ドル、これは日本円に換算すると1,498円程度。一方で、TULLYのファームの時給は21.09ドル、これは日本円で1,827円程度。ファームの中でも、TULLYは比較的時給が高いです。
バナナファームでは、月曜~木曜日まで朝6時から15時まで働きます。1時間のランチ休憩を含めて、1日8時間労働。金曜日は午前中で終了し、週に合計35~40時間程度働きます。
35時間で計算した時の給料は、週738ドルほど。しかし、税金やファームに行くまでのバス代などが引かれて手元に入るお金は620ドルほど、日本円にして53,739円が週の手取り。つまりは、月で21,4958円ほど稼ぐことが出来ます。
都会であれば週に35時間も労働できない場合も多く、最低時給を満たさない違法の働き先も多いです。日本飲食店は、オーストラリア人が経営者でない限りは、ほとんど最低賃金を満たしません。時給10ドル~13ドルで働き、給料は手渡しで渡されます。
ファームが魅力的なのは時給が高い上に、田舎では使い道がなくて貯金ができる事。週末は、海や山、川など自然の中で遊ぶ事が多いので、お金を使うような誘惑が少ないのも魅力的です。
週130ドルの宿に宿泊し、食事代週70ドルで生活した場合、月に800ドルの出費をします。この生活を3ヶ月繰り返せば、稼ぎながら引いても5,040ドル、日本円で436,924円貯める事が出来ます。
基本的にファームは土・日・祝日は休みです。休みを利用して、皆で旅行しに行くこともありますが、基本的には週にかかる宿代や食費代は都会で暮らす半分のお金で過ごすことが出来ます。
ファームで溜まった貯金でバリなどの近くのアジアを周ったり、その資金でオーストラリアを1周することも出来ます。オーストラリアの色んな都市を周りたいと思っている人は、この貯金がとても助けになります。
また、旅行先も1人で行くよりは仲良くなった友達と一緒に行けば、楽しい思い出も出来ます。旅仲間を見つけるのにも、旅資金を稼ぐにもファームは最適です。
3-2.タックスリターンとスーパーアニュエーションでお金が返ってくる
都会の日本飲食店など、きちんとオーストラリアの法律を守っていない企業で働くと、タックスリターンやスーパーアニュエーションがありません。
タックスリターンとは税金の払い戻し制度の事で、多く払いすぎた税金が戻ってくるよといういうもの。
オーストラリアに6ヶ月以上滞在して、なおかつ同じ場所に長く滞在している場合は、「住居者」という扱いになり税率が安くなります。
これは1年に1回申請し、稼いだ額によって返金される金額は異なります。私の場合は5ヶ月ほどファームで働いて25万円ほど返ってきました。年に1回のボーナスみたいな感覚です。このような、まとまったお金が入ってくるのも、あなたの留学のサポート資金になります。
また、スーパーアニュエーションは、退職年金制度のことです。オーストラリアの雇用主が、年金ファンドの口座に決められた金額を支払うのものです。私たちの場合はオーストラリアに永住するわけではないので、退職するまで待たずにこのお金を返金できます。
オーストラリアの留学が終わって日本に戻った時に申請し、7万円ほど戻ってきました。このような制度を知らない人も多いですが、制度がきちんとしている会社の基で働くことは、あなたの旅をより充実したものにする事に繋がります。
4.2年目のビザ申請可能に!長い期間英語を学べるチャンス
ファームで働くメリットの1つは、2年目のビザ申請が出来る事です。オーストラリアのワーキングホリデーのビザは通常1年、滞在できるのには期限があります。しかし、特別に農業や工場などの国が指定した場所で3ヶ月働いた場合は、2年目のビザをもらえるという特典があります。
その為、ファームで働けば、合計で2年滞在できるのです。
これは普通に都会で働いていただけでは、得られないメリットです。ワーホリのビザは1年ありますが、私達が思っている以上にあっという間に終わります。「せっかく、英語に慣れてきたのに・・・」「楽しくなってきたところなのに・・・」と帰国日が近づくにつれて、名残惜しいと思う人が多いです。
英語が上達してきた人、旅行が楽しいと感じている人、海外に触れれば触れるほど、新しい発見が多く、虜になるものです。1年終わっても、もっと英語を学んでいたいと思う気持ちも強くなります。
年齢が30歳を越えていない人であれば、ワーホリ先をカナダに変更したり、イギリスにチャレンジして英語勉強を続けることも出来ます。
しかし、オーストラリアは温暖気候で過ごすのも快適です。オーストラリアに出来るだけ長く居たいと思う人も少なくありません。また、長く居ればいるほど、ビジネスビザが取れるチャンスもあります。
ファームで働いてそのままビジネスビザを取得して、オーストラリアに長期滞在している人もいます。
ファームに来るほとんどの人が3~6ヶ月ほど働いて、次の目的地に移ります。しかし、ファーム側としては、せっかく経験を積んだ人が辞めてしまうのは痛手です。長く働けば働くほど、ビジネスビザの交渉もしやすく、ビジネスビザが取れれば、オーストラリアでの長期滞在のきっかけを掴むことも出来ます。
5.おわりに
肉体労働は時に辛いものがある為、ファームの仕事を早く終えたいと思う時もありました。しかし、終わってみると第二の故郷のように、特別な体験をしたと語る人が多くいます。一旦はファームを離れたけど、出戻ってくる人もとても多いです。私も出戻った1人です。
TULLYで出会った人達に、オーストラリアの感想を聞くと「なんだかんだ、一番ファーム生活楽しかった」と口にします。
皆さんが中学校や高校の時の合宿の思い出に、辛いこともあったけど、楽しかった印象の方が強くありませんか?それと似た思い出がTULLYでは出来るのかもしれません。
今回紹介したTULLYだけでなく、どこのファームでも今回挙げたメリットを感じる事が出来ます。オーストラリアで「働きながら英語を学びたい」と思っている人は、まずはファームに行くのがオススメです。