縁あって私がセブの大学で日本語を教え初めて3年が経過しました。
エアコンの一切ない教室で一度に40~50名の若いフィリピン人大学生と過ごす90分間は罰ゲームのレベルで灼熱でした。。。
セブの魔界ダウンタウンまで徒歩10分圏内という環境は素晴らしいほど様々な騒音に恵まれ、マイクで話しても後ろの席まで聞こえない日も多々ありました。
石の上にも3年という言葉の通り、そこから悟りや意外な気付きが生まれました。
今回はその気付きの中で英語ビギナー脱出のヒントになりそうな事を書いてみたいと思います。
少々お付き合いください。
日本語って一体。。。
日本人は普段何の苦も無く日本語を話すので日本語の仕組みや特徴について気にしたり研究する必要がありません。
私もそうでした。
しかし、いざ日本語をフィリピン人に教え始めると日本人にとって当たり前の事を手取り足とり教えなければなりません。
そこで初めて「日本語って一体何なんだ?」という原点に戻る必要が生まれました。
外国人に日本語を教えるという事はすなわち、日本語と外国語の比較研究をすることに繋がります。
私の生徒達はフィリピン人なので比較材料が英語またはビサヤ語になります。
ところで、
日本には多くのフィリピン人が住んでいます。
私がセブ島へ流れ着くきっかけになったのも日本に住むあるフィリピン人との出会いでした。
これは“モトボサツ勝手にブログセブ島編 元カノ”で検索すると沢山出てきますので良かったらご覧ください。
彼女も含めて独学で日本語を身につけた多くのフィリピン人の日本語はかなり変です。
基本的にフィリピン語の音や文法をベースにして無理やり日本語を話そうとしています。
10年経っても20年経っても上達しません。
なぜなら自分の日本語が変だという自覚が無いからです。
日本人の英語も同じだったりします。
日本人はカタカナ英語と呼ばれるネイティブに通じない特殊な英語を話すと言われています。
セブでも多くの日本人の方が英語通じなくて傷ついています。
例:2013年5月、ターンライト(右へ曲がってください)と言ったらルームライトを付けられたSさんご夫妻。
例:2014年11月、アイスコーヒー頼んだらコーラが出て来たTさん。
▶よかったらコチラをご覧ください
フィリピン人の変な日本語と同じで、何が一体どう変だという自覚があるかどうかが重要なキーとなります。
日本語と英語の違いを色んな学者や英語達者な方が本を書いたりDVDを作ったりして説明しています。
それだけで何冊もの本になってしまう程です。
今回は地味だけど物凄く効果的な2つのポイントをご紹介します。
題して“カタカナ英語から脱出するたった2つの事”
◆最後母音で終わる悪癖
日本語は必ず“あいうえお”という母音と“ん“で終わるルールになってます。
試しに目の前にある物の名前を発音してみてください。
たとえばJapaneseという超お馴染みの英単語。
カタカナで書くと“ジャパニーズ”。
これを音に忠実に分解すると下記のようになります。
ジィ ヤァ パァ ニィ - ズゥ
全音母音で終わります。
まあ細かい事を挙げるとジャパニーズの発音に関して論文がかけてしまうほど出てきそう
なので詳細は割愛しますが、最後のゥ音は省略されるべきです。
たったこれを実行するだけで物凄くカッコよくなります!
母音で終わる日本語のシステムは普段自覚のないまま使われているのでカタカナ表記できる英単語に関しては全部同じように母音で終わらせてしまいます。
もう一つおまけにカタカナ英語のシンボル“マクドナルド
マァ クゥ ドォ ナァ ルゥ ドォ
これも全部母音で普通終わってしまいます。
無意識とは恐ろしい習慣です。
最後のウ音を削除しただけで随分それらしくなります。
◆外国人泣かせの“ん”
もう一つ重要なポイントが日本語の“ん”が及ぼす悪影響。
例えばJAPANという英単語。
カタカナで書くとジャパン。
音を分解すると
ジャ パァ ン
最後のンがカタカナ英語のポイントです。
このカタカナのジャパンを英語で無理やり表現すると次の様になります。
JAPANG
最後の音はNGとなってしまいます。
カタカナで書くジャパンのように最後がンで終わる音をNGにしてしまうものカタカナ英語の特徴です。
この“ン”という特殊な文字は日本語を学ぶ外国人が苦労するポイントのようです。
日本語をフィリピン人に教える時も放っておくと“ん”音をN音で発音してしまいますのでここは初期の段階でしつこく繰り返し意識に植え付けるようにしています。
ポイント整理
■ 母音でクリアーに終わらなくて良いところを母音で終わっていないか?
■ 最後のNで“ン”音を使いまくっていないか?
あとがき
色々あってセブへ流れ着き40歳からようやく英会話を始めてみましたが、このたった2つのカタカナ英語悪癖に気付き自覚するまでに随分時間がかかりました。
カタカナ英語から脱出するたった2つの事。
思えば中学から大学までの10年間。
そして日本語を大学で教え初めてからの色々と気付くまでの3年間。。
内容的に地味ですがカタカナ英語の特徴に気が付くまでに13年もかかっています。
この私の回り道な経験が皆さまの英会話の向上の一端になれれば幸いです。
は今日から“NG”じゃないですよ。。笑
よかったら締めにビデオをご覧ください。
モトボサツ