日本で英語学習をしていると、独自の学習法になりがちです。他人と比べることが無いので、不安に思っている方が多いのではないでしょうか。
今回は「セブ島留学に行けない方の為の年代別英語学習法」についてお話しします。
1000時間英語の学習時間を確保する
英語の学習をゼロから始めて、日常生活で支障がない程度までコミュニケーションがとれるようになるには2000時間の学習が必要だといわれています。基本的に中学、高校、大学の英語授業の合計が1000時間なので、あと1000時間必要なのです。
先ず、1000時間を365日で割ると約164分になります。つまり1日に2時間44分、英語学習すればいいのです。
そこで私の考える学習法は、1日に2時間学習し、25分間オンライン英会話で英語を話す学習法です。平日は毎日2時間25分学習し、週末は集中的に時間を作って頂き1年で1000時間を達成させます。
因みに1000時間は、セブ島留学で必死に勉強した3ヶ月分です。
英語学習を継続するコツ
日本にいて英語学習をする時、一番難しいのは継続させるとこです。初めは頑張れるのですが、どうしても継続できなくて英語嫌いなってしまう方がたくさんいます。
今まで日本での英語学習は、嫌な事を根性でやり抜く方法でした。文法を覚えて単語を覚えて文章を読み込むことだったのです。
英語の学習を野球に例えると、日本での学習は腹筋や腕立て伏せばかりで試合に出たことがない状態です。バッターボックスに立ってボールを打つことがないので面白くありません。英語はコミュニケーションの道具です。文法も単語も重要ですが、試合即ち会話ができないと英語嫌いを量産してしまうのです。
私の考える「セブ島留学に来れない方の為の年代別の学習法」とは、目的をはっきりとさせ、目標を設定して、オンライン英会話を使い成果を常に試す学習法です。
目的は年齢別に定めました。目標は毎日2時間25分学習し、1年で1000時間学習をすることです。学習内容は朝文法を学び、寝る前に単語を覚えるといった当たり前の方法ですが、毎日オンライン英会話を使って25分の試合をします。
がんばった成果を確かめることができるのと、日本で学習していても継続できるからです。人間どんなに大変なことをしいても自分が成長していると実感できると続けられます。
20代〜60代までのおすすめ勉強法
20代はTOEICにフォーカスをあてる
大学受験が終わると特に試験はありません。たとえあまり英語を必要としない仕事であっても、学校を卒業したあとも英語を継続的に勉強し続けるためには、点数を目標に頑張るのが良いと思います。
また、一般にTOEICの高スコアを持っている方は就職や昇進に有利です。さらに実際にTOEICに出題される問題は、ビジネスシーンにおける日常的な事柄が多く出てきます。
ビジネスシーンで必要とされる英語は日々変化していますが、TOEICは常に最新の事柄が出題されているので、現在のビジネスシーンにあった英語が学べます。
出社前の1時間
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TOEICの学習で先ずやらなくてはならないのは文法です。しかし点数だけ伸びてビジネスで使えなくては意味がありません。話せるようになって点数を上げる必要があります。
私がお勧めするのは話すことを念頭において文法が学べる『一億人の英文法』(大西 泰斗/マクベイ,ポール・著/ナガセ)です。イラストとコラムが多いのでビジュアルで理解できます。
教材に出てくる例文を声に出しながら読むことがコツです。記憶に残りやすくするだけでなく会話で使えるようにするには文法を例文で覚えるのが一番いいです。
帰宅後(出社前)25分
25分オンライン英会話を使い出社前に学習した例文を会話の中で使ってみてください。
読み書き(インプット)だけでは長期記憶に結びつきにくいので、実践の場で使う(アウトプット)が重要です。TOEICの例題でわからなかったところを聞いてみるのにも使えます。
就寝直前1時間
TOEICのスコアを上げるためにどうしても単語学習は必須です。一般に就寝直前が一番記憶に残るといわれています。寝ている間に記憶が定着するからです。疲れていても毎日続けてください。
単語を覚えるコツはフレーズで覚えることです。単語一つ一つだと覚えても使えないのでフレーズで覚えてみてください。
『TOEIC L&R TEST出る単特急 金のフレーズ』(TEX加藤・著/朝日新聞出版)がレベルごとに簡単な単語から学べるのでお勧めです。ボキャブラリーを増やすことは大変ですが絶対に必要なので毎日行いましょう。
週末
TOEICの点数を上げるのは摸試をたくさん受けることが重要です。
私がお勧めする本は解説がわかりやすい『TOEICテスト新形式精選摸試 リスニング』と『TOEICテスト新形式精選摸試 リーディング』(中村紳一郎・Susan Anderton監修/The Japan Times)です。
答え合わせは不正解関係なく、なぜその答えになったのかを確認してください。復習は英文内容を音読しながら繰り返し、分からない箇所は必ずオンライン英会話の先生に聞きます。複数の教材を行うのではなく一つの教材をやりこむのがコツです。
レベルの低い方がTOEICのスコアをあげるにはリスニングの力をつけるところからやると効率がいいです。いきなりリーディングをやると難しい単語がたくさん出て来てくるので少し慣れてからにしましょう。
30代は使える英語にフォーカスをあてる
30代はビジネスで使える英語にフォーカスをあてるのが良いと思います。とにかく実践的なセンテンスを丸ごと覚え、仕事や生活のなかで使ってみるのです。TOEICのスコアより仕事の内容で勝負する年代です。
私は30代時、イタリアバイクの輸入をはじめました。その時は必要になる英語を事前にイメージして丸暗記していたのです。
想定外の事を聞かれることもありましたが、英語がわからないものは後からメールで答えていました。ビジネスの現場ではちゃんと説明できるポイントを繰り返す方が信頼を得られます。
出社前の1時間
ビジネスで使う英語にも文法の学習は欠かせません。文法がないと簡単なフリートークを繰り返すだけになってしまうからです。
私の場合は、直感的に理解できるビジュアルで解説してある『イメージでわかる表現英文法』 (田中 茂範 (著), 弓桁 太平 (著), 神山 きの (イラスト)/学研プラス)を使いました。
話すことや書くことを念頭に表現することが学べるのでビジネスに直結できる文法書だと思います。声を出して例文を読み込んでいくことがコツです。
帰宅後(出社前)25分
出社前に覚えた文法の例文や就寝前に勉強した単語速読英単語1に出てくる長文を、オンライン英会話の先生相手に使ってください。
またビジネスシーンのシャドウイングもオンライン英会話の教師で試します。何度も繰り返し、覚えてしまうまで頑張りましょう。
就寝前(起床直後)
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私がお勧めする単語帳は、ストーリーの中で単語が覚えられる『単語速読英単語1必修編[改訂第6版]』( 風早寛・著/Z会)です。
面白い文章の中に覚える単語が入っているため、読解力と語彙力が一緒に鍛えられるからです。CDは必ず買って音声と一緒に音読するのがコツです。
長文が70ありますが先に進まず覚えてしまうまで何回も繰り返してください。30回、40回と声に出して読み込んでいくとビジネスでも使えるようになってきます。リスニングとリーディング、読解力が鍛えられる効率の良い単語帳です。
週末
ビジネス英語の本はたくさんありますが、私は『場面別ビジネス英会話 決まり表現&英語実況中継』(柴山かつの・著/ベレ出版)をお勧めします。
この本はビジネスシーン別に分かれていて、左に日本文、右に英文が書いてあるので瞬間英作文のように使えるのが良いです。
日本語を瞬間的に脳内で英語に置き換える訓練ができます。なんども行っていると脳に英語思考回路ができてきます。時間を区切ってやるのがコツです。チャプターの最後に1分ほどの長文があるのでシャドウイングの練習も必ずしてください。
40代は知識としての英語を学ぶ
40代からの英語学習は根本時に変えなくてはいけません。TOEICの高得点やビジネスで使う英語より、知的な会話ができるようになる必要があります。40代になると出会う相手のレベルが高くなってきているからです。
日本の文化や、制度などを英語で話せるようになると、知識が広まりふとしたところで使った時に尊敬されます。人間関係が作れるようになる英語を学びましょう。
因みに私は40歳から本格的に英語を学びました。初めは覚えた英語を一切応用できなかったのですが、仕事の詳しい話でなければ問題ありませんでした。今更英語なんて無理と思わず頑張って欲しい年代です。
出社前の1時間
話すための文法と言えば『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』(森沢 洋介・著/ ベレ出版)です。
中学レベルの文法でどんどん英作文を作っていくので、文法を学びながら実践の会話で役に立ちます。
とにかく声にだして英作文を作ることがコツです。頭でわかっているのに話せないと言う状態を改善するのに一番いい本だと思います。CDと一緒に声に出して何度も繰り返してください。自然に英語が出てくるようになります。
帰宅後(出社前)25分
オンライン英会話を使い覚えた英会話をどんどん使ってください。なんどでも同じフレーズを繰り返しましょう。
先に進むより繰り返す方が重要です。オンラインの先生が覚えてしまうぐらい繰り返してください。
40代に限らないのですが、カランメソッドと言う特訓型のスピーキングを鍛えるメソッドもお勧めします。
カランメソッドはロンドンで行われていたメソッドで、4倍の速さで英語が伸びると言われています。
就寝前(起床直後)
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私が40歳で学習したのは『DUOセレクト』(鈴木 陽一・著/アイビーシー)です。例文が377あるのですが片っ端から覚えていきました。
単語だけ覚えても使えるようにならないので、センテンスで覚えることが必要です。CDを聞いて自分でも口に出して繰り返します。そして口で言えるのようになったらセンテンスを紙に書いて覚えるのがコツです。
頭に定着するのが早くなるのでやってみてください。私は10か月かかりましたが、完全に諳んじられるようになりました。応用は自然にできるようになります。
週末
会話で使える英文を丸暗記するのが良いと思います。日本を紹介した文章が会話で乗っている『CD付 日本のことを1分間英語で話してみる』(広瀬 直子・著/KADOKAWA)などがお勧めです。
学習方法は必ずCDを聞いて自分でも声を出すことがコツです。通勤時間もCDを聞きながら継続してください。何度も繰り返しているとフレーズが自然にでてくるようになります。
読んでみると意外と日本の事を知らないことに気が付きます。覚えると使ってみたくなるので、やりがいがある一冊です。
50代以上は自分の趣味を英語で話せるようにする
50歳を超えると自分自身の事をはなせるようになる必要があります。毎日英語で日記をつけたりしながら、今の自分を話せるようにしましょう。自分自身を実況中継するのも有効です。
今までの経験を第三者に話していくことが、50代からの英語です。50代からの学習方法は英語を読んで分からない単語は調べて、、、というのはダメです。
躊躇せずに日本語を先に読み、イメージしてから英語を読みます。わからない単語があったらまずは推測して、、、これも必要ありません。直ぐにしらべて、その場に意味を書き込んでしまいましょう。
若いころと学習方法を変えストレスをなくすことが必要です。正しい方法ではありませんが、続けられると必ず話せるようになります。
出社前の1時間
中学英語の復習をするのが一番重要です。日常会話なら中学でならった基礎的な文法で十分事足りるからです。私がお勧めするのはズバリ『NHK基礎英語』(NHKラジオテキスト)の3です。3は1、2の復習で構成されているので3を繰り返して学習します。
学習方法は先に日本語を読んでからCDを聞くのがコツです。CDを何度も聞いてから意味を推測すると言うのは間違えです。
必ず先に日本語を読んでから聞いてみましょう。その後は自分で声を出して発音することが必要です。そして例文を自分で書き出してください。何度も発音と書くことを繰り返し覚えるまで頑張ってください。
帰宅後(出社前)25分
オンライン英会話を使い覚えたセンテンスを実践で使ってみてください。それ以外は自分の趣味などを書き出して教師に話してみるのが良いと思います。なんども同じことを話すのが重要です。
就寝前(起床直後)
どうせ単語を覚えるなら、生活の中の単語から覚えると良いと思います。そういった意味でお勧めできるのが『朝起きてから寝るまで英語表現700』(吉田研作・著, 荒井貴和・著, 武藤克彦・著/アルク)です。
朝起きてから寝るまでの生活シーンの単語を覚え、体の動きを考えて言葉にしていくことができる本です。
色々なシーンがありますが、好きなところからやっていいと思います。しかし、完全に覚えてしまうまで一つの章をやり抜くことがコツです。声に出して紙に書いて何度も繰り返してください。
週末
まず話せるようになるために、会話を何度も繰り返す必要があります。日常的に良く使うフレーズがたくさんある『今すぐ言える!英会話フレーズブック』(石原 真弓・著/学研教育出版)がお勧めです。
学習方法は必ずCDを聞いて自分でも声を出すことがコツです。通勤時間もCDを聞きながら継続してください。
何度も繰り返しているとフレーズが自然にでてくるようになります。学習したら実際の生活で英語を話す機会を探しましょう。英語を使うボランティアでも旅行でも良いと思います。
出社前1時間 | ||||
就寝直前1時間 | ||||
週末 |
英語を話せるようになると人生が変わる
英語の学習で一番重要なのは、学習したことをどんどん使ってみることです。オンライン英会話の時間以外でも積極的に英語を使う機会を探してください。是非自分に合った方法を見つけて1000時間を目標に学習してみましょう。
私はフィリピンでQQEnglishを経営する前は、東京でQQ便と言うバイク便を経営していました。英語と全く関係ない世界で生きてきたのです。
英語を話せるようになって人生が180度変わりました。ぜひ一人でも多くの日本人が英語を話せるようになって頂き、より豊かな人生を送って頂ければと思っています。
私が一番お勧めするのは、時間を作ってセブ島で特訓する学習法です。しかし、海外留学をしなくても英語を話せるようになっている方は多くいます。
留学は費用も高いし、まとまった時間が作れないと言った方も英語学習を頑張って欲しいと思い書いてみました。
QQEnglish代表:藤岡頼光