はじめに
語学の習得は最低でも3年から5年はかかります。英語もそうですね!
参考書に基づいて漠然と始めると出口の見えないトンネルと同じでモチベーションが保てません。しかし会話のパターンを科学し傾向と対策を練れば、相手が何を質問してくるか具体的に想定できます。
想定できるということは質問に答えるためのセンテンスを幾つか用意し練習しておくことが可能です。何事も敵を知ることが大切です。
まずはビサヤ語とはどんな言葉か?フィリピン人はどんな人種なのか?どんな事に興味をもっているのか?語学を科学するには社会人類学的な要素が不可欠になってきます。
まずは私の実体験に基づく独断と偏見を交えながら言語を取り巻く環境をお話ししたいと思います。しばらくお付き合いください。
By モトボサツ
私の私生活におけるビサヤ語の使い道がライブ感覚でご覧いただけます。
▶こちら http://cebusurvive.doorblog.jp/archives/cat_975201.html
セブアノ語とビサヤ語どっち?
まずビサヤ語ですが、フィリピン中南部で話される言葉の総称で日本での九州弁みたいなものです。その中でもセブ独自の伝統的な言葉をセブアノ語と言っています。
博多弁や長崎弁みたいな感じです。
セブの大学でもはセブアノ語の授業があります。
ここだけの話ですが生徒達には全然人気がありませんが、必須なので仕方がありません。
すでに死語となっている古典を習っても実生活に役に立たないので、日本語のクラスをもう1コマ入れたほうが良い、とヨイショしている学生もいましたね(笑
そういえば私も高校時代古典の授業がありましたが、卒業後30年近く経ちますが一度も役に立ったことはありません。。。
細かい事は言語学者に任せておいて、庶民はざっくり自分たちの言葉をビサヤ語と呼んでいますのでセブで使われている言葉はビサヤ語扱いで良いと思います。
英語とビサヤ語どっち?
「英語とビサヤ語どっち先に覚えた方が良いですか?」と日本人の方から良く聞かれます。
ズバリ答えは両方ですが、いきなり両方は抵抗があるかもしれませんので、「目的次第ですね」と無難に答えています。セブの日常会話はビサヤ語ですが、状況によって突然英語を話しだします。
先日KGAオフィスに電話がかかってきました。
フィリピン人スタッフが英語で受け答えしています。
どうやら英語講師の面接希望者からのようでした。
でも最初から最後まで英語で話をしています。
念の為聞いてみました。
私「電話の相手はフィリピン人じゃないの?」
スタッフ「いやフィリピン人」
私「マニラの人?」
スタッフ「いやセブの人」
私「なんで英語なの?」
スタッフ「・・・・」
その区別基準はどこにあるのでしょうか?
私の調査によるとフィリピン人は超見栄張り。
英語の上手さがステイタスな国になっています。
流暢な英語が教養やそれなりの身分の証なのです。
相手に舐められたら終いとばかりお互い英語勝負に出ます。
気が置けない間柄になるともう気取る必要も無くなりますのでビサヤ語トーク全開になるようです。
やはりセブでフィリピン人と本当に仲良くなりたければビサヤ語でしょう。もちろんビジネスなら英語でも十分なのは言うまでもありません。
よかったら関連記事をご覧ください
▶ビジネスなら英語、楽しく生活するならビサヤ語
http://cebusurvive.doorblog.jp/archives/33261145.html
マニラVSセブ英語力勝負
マニラ人とセブ人はまるで東京と大阪のように言語と文化にちょっとした壁があります。
セブ人はマニラ人のタガログ語が嫌いなので、マニラ人との会話は英語にしてしまう傾向があります。一方マニラの人はセブへ来るとタガログ語で通します。
もちろん英語も話せるのでしょうが、上から目線で意図的にタガログ語をお見舞いしているように見えます。
マニラはフォーマルな場所ではタガログ語、セブは英語という意識がありますので、フィリピンで最も英語の達者な地域はセブであると自負しています。
ビサヤ語を習得したい理由
フィリピンはアジアで最も英語の通じる国であることは間違いありません。
そして英語が公用語とされている国なので英語を堂々と話すことが出来ます。
そんな中わざわざビサヤ語というマイナーな言葉を習得したい日本人が結構います。
仲間に入りたい!
一番の理由は普通これでしょう。
フィリピンに嵌り始めるとフィリピン人の友達も増え、食事や遊びに出かけた際、自分だけ日本人という状況が多々起こります。
フィリピンは基本的に空気を読むという文化はありませんので、たった一人の日本人の為にわざわざ気を使って英語で統一することは全く期待できません。
フィリピンが好きになってしまうと、現地語の輪の中に入り一緒に盛り上がりたいと思うのが自然です。
ビサヤ語の学び方
ビサヤ語を学習するのは非常に困難です。
それは参考書の種類が非常に少ないからです。
日本の書店で外国語のコーナーを覗くと国別にズラリと並んでいます。
中国語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、スペイン語等。
大学の第二外国語でも選択枝に入ってくるほどの環境です。
大きな書店だとフィリピンのコーナーも遠慮がちに小さく設けてあります。
フィリピン語ばかり。フィリピン語とははいわゆるマニラで話されているタガログ語の事です。
ビサヤ語の教材はよっぽどマニヤックな書店でないと置いていないでしょう。
しかし、心配ご無用!
語学は学問ですが、会話はスポーツと同じで学習して習得できるものではありません。
その認識のズレがグラマー大好き、会話ダメな日本人の特徴を作っていると痛感します。
なぜなら言語の習得には実践による反復しかありません。
しかし実践するにはまずある程度習得したい言葉の材料を用意しなければなりません。
その時大切なのは、どんな場面でどんな気持ちでそれを使うかリアルに想像するという作業です。
モトボサツ