日本でのセブ島留学の認知度もかなり高まってきました。
そのため、休みを利用して、または長期で英語習得のためにセブ島留学を選ぶ人も増えています。『語学留学 = セブ島留学』という認識になる日もそう遠くないかもしれません。
実際に英国の Study Travel Magazine の2017年5月の報告によると、日本人の海外留学渡航先として、フィリピンはアメリカに次いで世界2位(21.5%)を占めています。
同誌による2014年の報告では、4位(10.3%)だったことを考えると、急速にシェアを伸ばしているのがわかります。
当然、拡大するマーケットに応じて日本人をターゲットとした語学学校も増えています。数ある語学学校の中から、自分にあった学校を見つける基準として何があるでしょうか。
今回は、学校選びのポイントとして『ホテル宿泊型』を考察したいと思います。
目次
意外と重要! 施設で学校を選ぶこと
宿泊施設の良し悪しは留学の成否を左右する!
留学における学校選びで重要視されるのは、当然ながらカリキュラムの内容や講師の質などの学習面かと思います。何しろ、留学する目的は英語スキルを伸ばすことですから。
しかし、それに加えて重要なのが、実は学校の施設の質。特に先進国と違い、まだまだ発展途上のフィリピン・セブ留学ではその重要度が増します。
日本や他の先進諸国と比べてインフラ整備が遅れているフィリピンでは、快適な施設で過ごせるかどうかが、英語学習に集中できるかどうかを左右するケースが非常に多いのです。その具体的な内容を見てみましょう。
1. 衛生面
綺麗好きの日本人としては、やはり現地施設の清潔度は気になります。古くて老朽化の激しい施設では、汚れが目立つことも多く、特に女性はストレスを感じることがあるかもしれません。
そのため、施設がどのくらい清潔に保たれているかを事前に留学エージェントや口コミなどで調べると良いでしょう。
2. WiFi 接続
セブの留学生を悩ますのが WiFi の接続スピードの遅さ。ほとんどの学校では、メールの送受信やメッセージアプリの使用には支障はないですが、動画サイトの閲覧や容量の大きいデータの送受信は時間がかかる学校もあるのが現状です。
こればっかりは、そもそもフィリピンの国全体でインターネットの接続スピードが遅いという事情があります。しかし、最近では政府もインターネット環境の改善に力を注ぎ始めています。
語学学校の中には、 WiFi 接続スピードにストレスを感じない快適な施設を備えているところもあります。
3. プライバシー
留学中に気になるのがプライバシーの確保。
語学学校の寮では、3人部屋や4人部屋などで他の留学生と相部屋になるケースが一般的。たとえ、ルームメイトと仲良く打ち解けることができたとしても、ある程度のプライバシーは保ちたいもの。
しかし、学校によっては、掃除の際に学校スタッフの日本人インターン生が同行することも多いため、部屋の様子やプライベートな情報が知られてしまうのではという不安があります。
セブ島語学学校の宿泊施設はどんな種類があるのか?
まず、セブ留学の語学学校のスタイルは大きく次の2つのタイプに分かれます。
1. 学校・宿舎分離型
レッスンを受ける学校と、宿泊する施設が別々隣っているタイプの学校。多くの場合、宿泊施設は学校から歩いて通学できる場所に位置しているか、少し離れている場合は、学校が用意した送迎車両で通学することとなります。メリットとしては、オンとオフの切り替えがしやすい事が挙げられます。
2. 学校・宿舎一体型
文字通り、留学生の宿泊する施設が学校の同じ建物、もしくは敷地内にあるタイプ。韓国系のスパルタ校などに多く見られます。通学を必要としないので、自分の滞在している部屋からすぐにレッスンに行けるのが特徴。
また、わずかな空き時間に部屋に戻ることもできます。このタイプの学校では、多くの場合、校内ですべて完結する仕組みが整えられており、食事も1日3食提供されることが多いです。
それでは、施設としてはどのようなタイプがあるのかも見てみましょう。
タイプ1:ドミトリー
セブ留学で最も一般的なタイプがドミトリー、いわゆる学生寮です。多くの場合、学校・宿舎一体型の施設で見られます。一人部屋もありますが、3〜4人の相部屋で利用するのが一般的です。
あくまで学生寮なので、掃除やベッドメイクが週に1〜2回と限られていたり、留学生自ら掃除をしなければいけない学校もあります。
タイプ2:コンドミニアム
ドミトリータイプは建物の老朽化により快適でない施設も多いため、綺麗なコンドミニアムを留学生の宿泊施設として用意している学校もあります。
学校まで徒歩圏内のコンドミニアムを用意していることもあれば、コンドミニアムの中に学校を開校しているケースもあります。セキュリティが整っていることや、建物内に併設されたジム、プールなどの施設を利用することできます。
タイプ3:ホテル
セブ留学の宿泊事情の悩みを解消する一つの手段がホテルです。他のタイプの宿泊施設と異なり、基本的にフルサービス付きです。掃除やベッドメイクはもちろん、両替や周辺情報の案内など、ホテルならではの対応が受けられます。
また、ホテルの中にレストランやバー、ジムなどを備えていることが多く、ホテル内である程度の用事を完結することできます。夜間もフロントスタッフが常駐しているので、緊急対応も24時間対応可能であることが魅力です。
たしかに『格安留学』として知られるセブ島留学の中では、ホテル留学は比較的料金が高い方になります。しかし、それでもホテルタイプは、基本的には一人部屋での宿泊となり落ち着けので、社会人や落ち着いた留学生活を送りたい人には最適な宿泊施設と言えるでしょう。
セブ島周辺のホテル事情
実際にホテルが良いと言っても、セブにどのようなホテルがあるのかご存じない方もいらっしゃると思いますので、ここではセブで名前の知られたホテルを幾つか紹介いたします。
セブ島のホテルランク(地球の歩き方トラベル調べ)
ホテル型語学学校のホテルランク
では、実際にホテル宿泊型の語学学校で利用するホテルは、セブのホテルの中でどのような位置付けのレベルなのでしょうか。もちろん、学校によって提供しているホテルは様々ですが、平均するとだいたい上の表で言う所の3つ星クラスのホテルが多いようです。
具体的に日本のホテルで比較するとどうでしょうか。日本の感覚では、ビジネスホテルより少し上のランクと考えるとしっくりくるかもしれません。
セブ島留学でホテル型がおすすめな5つの理由
語学学校の設備・宿泊施設で重要なのは、勉強に集中できる環境かどうかでしょう。
語学力を高めるためには、学校のレッスンを受けるだけでは上達しません。留学期間中は、レッスン中もその後の日常生活も常にトレーニングの機会となりえます。
ホテル型の宿泊施設では、そうした集中できる環境が整って言います。その具体的な理由を見てみましょう。
1. 光熱費すべて込み
ドミトリータイプの学校では、事前に支払った留学費用とは別に学生寮の電気・水道代を徴収されることがあります。特にフィリピンの電気代は高額なため、予想外の出費となり驚かれるケースも多いです。
数人で部屋をシェアしている場合は、暑いのでエアコンを使いたい生徒と電気代を気にしてエアコンを使いたがらない生徒との間でトラブルが発生するケースもあります。
特に電気代を払いたくない韓国人生徒とお金を払ってもエアコンを使いたい日本人生徒とのトラブルが見られます。その結果、部屋を移動するなど余計なストレスが生じる場合もあります。
その点、ホテル宿泊型の学校では光熱費は全て宿泊代に含まれてるところがほとんどです。
2. 一人部屋でプライベート確保
ドミトリータイプの宿泊施設が、一般的に3〜4人の相部屋を基本としているのに対し、ホテル型の宿泊施設では一人部屋を基本としています。もちろん、学校によって例外はありますが、部屋で落ち着いて自習をしたい場合は一人部屋の方が都合が良いでしょう。
セブ島留学では、大学生から20代の若い世代の留学生が中心です。そのため、30代以上の社会人が留学する場合、大学生のルームメイト達と『ノリが合わない』という声もしばしば聞かれます。短期間で集中して学習したい社会人の留学生は、一人部屋で落ち着ける環境が必要となります。
3. ベッドメイク、掃除を毎日提供
ホテルタイプの宿泊施設の場合、留学生は『宿泊客』としてホテルが提供するサービスを受けることとなります。そのため、タオルの交換、ベッドメイク、部屋の掃除などのサービスを毎日受けることができます。
ドミトリータイプの場合、部屋の掃除は週に1回〜2回しか提供されないケースがほとんどです。また、学校によっては掃除を留学生が当番制で実施するところもあります。また、トイレットペーパーやタオル、洗面用具などは基本的に自分で買いそろえる必要があります。
清潔好きの日本人留学生は、部屋の汚れにストレスと感じる人も多くいます。その点、ホテルは毎日清潔に保たれるため安心できます。
4. 食事も両替もホテル内で完結
ホテル宿泊の良いところは、基本的にホテル内である程度の用事が完結することです。
各ホテルにはレストランやカフェなどの飲食店、またスポーツジムやプールなどを備えているところが多くあります。こうした施設を利用することで、ホテルから外出することなく用事を果たすことができます。
もちろん、留学中は積極的に外出して見聞を広めることが大切です。しかし、天候が悪い日などは外に出るのが億劫になりがち。そういう場合に宿泊施設内で全て用事を済ませることができると非常に便利です。
また、ホテルによってはフロントで両替をすることができます。フィリピンペソが必要になるたびにショッピングモールの両替所に行くのは、大変な上に現金をたくさん持って外出するのはリスクが伴います。その点、ホテル内で現金両替できればセキュリティ面でも安心です。
5. 安心の24時間対応
滞在中になにか困った事やトラブルが発生した場合、24時間対応してもらえると安心です。
ドミトリータイプの場合、学校スタッフも同じ寮で生活している事も多いので、何かあれば24時間対応してもらえます。しかし、彼らにとってはあくまで時間外の緊急対応となってしまうため、迅速かつ十分な対応ができない事も残念ながらあります。
しかしホテルの場合、夜勤シフトとして夜間も通常勤務のスタッフが控えています。そのため、夜間の緊急対応も迅速に対応できます。
さらに早朝のフライトで帰国する場合など、空港までの送迎を手配できる点も大きな魅力です。
こんな人はホテル型の学校を選ぼう
もちろん、それぞれのタイプの宿泊施設にはそれぞれ異なるメリットがあります。
では、ホテル型の宿泊タイプを備えた語学学校のメリットは、どのようなタイプの留学生にとって最適なのでしょうか。
その1:社会人留学生
先ほども少し触れましたが、セブ島留学では大学生を中心とした若い世代の方々が非常に多く訪れています。そのため、特に30代以上の社会人になると彼らと同じ部屋で共同生活を送る事はストレスを感じられる場面も多く見られます。
また、日本から仕事を抱えて留学している社会人も多くいます。そのため、WiFi 環境の整ったホテルの部屋で一人になり集中する時間が必要な場合もあるでしょう。
このような理由から、社会人留学生はホテル宿泊型の語学学校を選ぶと良いでしょう。
その2:親子留学
親子留学の場合、やはりお子様のケアが重要となってきます。
他の留学生との相部屋はまず無理です。親子でプライベートな空間が必要となってきます。
また、親御さんもご自身の勉強とお子様の世話で手が離せない場面も多く見られます。その点、部屋の掃除などの雑務はホテルスタッフが毎日実施してくれます。さらに外出しなくても食事や両替ができますし、お子様のリフレッシュのためのプールの利用などが可能なホテル滞在は非常に便利です。
その3:時間に制限のある短期留学
様々な理由で留学期間が1週間から2週間程度の短い期間しか取れない方もいます。
そうした方々は、限られた時間の中で英語のスキルを伸ばしたいと考えています。そのために、学習以外の場面で余計なストレスに直面する事を避けたいはずです。また、レッスンの後も集中して自習に取り組む方も大勢います。
ホテル滞在の場合は、施設面でのストレスを感じる事があまりありません。また、WiFi 接続スピードも快適なので、自室での学習や仕事にも集中して取り組む事ができます。
ホテル滞在型のおすすめ学校
それではセブ島留学で、実際にホテル宿泊+一体型の学校をいくつかご紹介しましょう。
カエア(CAEA)
カエア(CAEA) は、セブ市内のキャピトル地区にある HOTEL ASIA の中に校舎を構えています。
ホテル一階には系列の24時間営業の日本食レストラン般若があり、ここでの朝食が留学費用に含まれています。
『留学体験レポート』でお馴染みの美穂さんによれば、宿泊施設の快適さはセブの語学学校で三本の指に入るとのこと。バスタブが付いているのが日本人には嬉しいところです。
WIFIが速くて安定しているのもポイントです。
セブ英語倶楽部
セブ英語倶楽部は、マクタン島空港近くの便利な場所にあります。ショッピングセンターからも徒歩30秒。
ホテルの中に宿泊施設はもちろん、学校施設、マッサージ店や日本食レストランもあるので快適な留学生活を送ることができます。
まとめ
今回は、ホテル宿泊型の語学学校の特徴を詳しく紹介しました。
各語学学校は、様々な宿泊施設を備えており、各留学生の目的やニーズによってどのタイプが適しているかは異なってきます。
インフラ環境が日本ほど整っていないフィリピンで快適に過ごすには、ホテル宿泊型の語学学校は選択肢に入れる価値が十分にあるでしょう。特に社会人や親子留学をされる方には勉強に集中できる環境が整っていると言えます。
これらの点を踏まえて、皆さんの希望にあった学校をお探しいただければ幸いです。